第一歯科診療所

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5月勉強会 2回目 〜口腔機能発達不全症(小児から成人)2026.05.27

5月の勉強会、2回目のテーマは「口腔機能発達不全症」についてです。

小さなお子様がいらっしゃるご家庭では、「お口ポカン」や「くちゃくちゃ食べ」という言葉を耳にしたことがあるかもしれません。

お口ポカンとは? 安静時に口が自然と開いてしまう状態のことです。鼻呼吸ではなく口呼吸が習慣になっていることが多く、口の周りの筋肉(口輪筋)の発達が不十分なサインとも言われています。口が開いたままでいると、舌の位置が下がり、歯並びや顔の発育にも影響を及ぼすことがあります。

このような「お口ポカン(口唇閉鎖不全)」のほか、「サ行・シ行が言いにくい」などの構音障害、食べ物を上手くまとめて飲み込めない「幼児型嚥下」なども、口腔機能発達不全症に含まれます。

「不全症」という言葉は少し難しく聞こえるかもしれませんが、これは決して特別な病気ではありません。本来、成長とともに自然に身につくはずの、咀嚼・発音・口唇や舌の動きといった口腔機能が、どこかのタイミングでうまく発達できなかった状態のことです。

幼少期のうちに気づかずにいると、成人になっても「お口ポカン」「くちゃくちゃ食べ」「幼児型嚥下」が残ってしまうことがあります。そうなると、歯列不正や顔のバランスの崩れにつながるだけでなく、食事のマナーや発音の面で本人が気づかないうちにコンプレックスや生きづらさを感じてしまうこともあります。だからこそ、幼少期・学童期のうちに早めに気づき、トレーニングで正しい口腔機能の使い方を習得していくことが大切です。


そのためのトレーニングとして、**MFT(Oral Myofunctional Therapy/口腔筋機能療法)**があります。舌や口の周りの筋肉を正しく動かせるよう、段階的にトレーニングしていく療法です。

口腔機能発達不全症は、ご家庭での様子の聞き取りと、院内でのさまざまな検査を組み合わせて診断します。トレーニングの方法も多岐にわたります。

今回の勉強会では、MFT分野の第一人者であるZickefoose先生の意志を受け継ぎ、国内で指導にあたられている高橋治先生・未哉子先生のMFT講習会で学んだ内容を、スタッフ全員で共有しました。


検査やトレーニングには、お子様が飽きないよう工夫が凝らされています。ヨーグルト・クラッカー・レーズン・りんごなどの食材や、ピロピロ笛なども活用するなど、楽しみながら取り組める内容です。

実は今回、スタッフ全員でこれらの検査・トレーニングを実際に体験してみたのですが……全員が苦戦しました(笑)。

歯科医療に携わる大人でも、口腔機能が完全に発達しているとは限らない——そのことを、身をもって実感した勉強会でもありました。


「指しゃぶり」は親御さんが気づきやすい悪習癖ですが、「お口ポカン」「くちゃくちゃ食べ」「幼児型嚥下」は見逃されやすく、そのまま成人まで残ってしまうケースが少なくありません。

検査を通じて口腔機能の発達状況を早期に把握することで、必要なトレーニングに早めに取り組むことができます。

18歳未満の方は、検査・トレーニングともに保険内で対応可能です。気になることがあれば、お気軽にご相談ください。